私たちは今日も無垢な夢を捨てた同業者の屍を越えて進まなければならない。
ある日、何ものにも属さず随意に創作しようと決心したものの、寂しさと厳しさの創作的な生に辟易し、心折れたまま空虚に過ごしている日々、欲深の老害と出会い、その者の浅はかな甘い条件に乗り、いまや身も心もその屑人の奴隷となった創作家を、私はみた。
彼は生きる屍となった。無垢な夢を追うことはもはやかなわない。死が訪れるまで、無垢な夢を抱き続ける者はわずかだけ。

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